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「50代で看護師の転職って、もう難しいのかな」「今のまま病棟を続ける体力はきついけど、収入も下げたくない。どこがいいんだろう?」
この記事では50代看護師の転職市場のリアルと、年代に合った転職先の選び方を整理していきます。
日本看護協会の調査では、50代看護職の9割近くが「定年後も働き続けたい」と回答しており、そのうち約6割が「看護職として働き続けたい」と答えています。
一方で、体力の衰えや夜勤負担から「今のままの働き方は続けづらい」と感じる声も多く、「どこで・どう働くか」を見直すタイミングになりやすいのが50代です。
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50代看護師の転職市場は「厳しい」より「選び方次第」

50代の転職は「年齢的に厳しいのでは」と不安になりがちですが、看護師は依然として需要が高い職種です。
本章では、50代看護師が実際にどのように求められているのか、転職市場の現状をわかりやすく整理します。
50代でも看護師の需要は十分ある
看護職は慢性的な人手不足で、若年層の大幅な増加も見込めないと日本看護協会は指摘しています。
そのため、50代・60代の看護師も含めて「できるだけ長く働いてもらう」ことが政策レベルの課題になっています。
実際、
- 60歳以上の看護師が「働くナースの11人に1人」を占めるというデータもあり
- 55歳以上の就業継続・再就業を支援する国の事業も行われている
つまり、「50代だからもう無理」というより、「50代でもどう活躍してもらうか」がという考え方になっている状況です。
一方で「20代と同じ働き方」はきつくなりやすい
ただし、需要があるからといって今の急性期夜勤フル回転の働き方を、60代まで続けるのは現実的ではないケースが多いのも事実です。
当直・夜勤回数や1人あたりの受け持ち患者数、走り回る量・力作業の多さなどが限界に近づき、「このままだと体を壊す」と転職を考える50代は少なくありません。
厚労省の事例集でも、50〜60代以上の看護職を“機能別看護”の担当として配置し、負担の大きい仕事を若手と分担する工夫などが紹介されています。
【50代看護師の転職市場のまとめ】
・50代看護師の「人数」はまだまだ必要とされている
・ただし”今のままの働き方”を続けるのは難しくなりやすい
・「どこで・どんな役割で働くか」を変えることで、まだまだ活躍しやすい
50代看護師の転職先「どこがいい?」主な選択肢と特徴

各種転職サイトやコラムでは、50代看護師におすすめの転職先として
クリニック、療養型病院、介護施設、訪問看護、健診センターなどがよく挙げられています。
ここでは代表的な選択肢を、メリット・デメリットつきで整理します。
| 重視したいこと | 合いやすい候補 |
|---|---|
| 収入をできるだけキープしたい | 急性期病院、夜勤あり病棟、訪問看護の常勤 |
| 夜勤を減らして体力負担を下げたい | 療養型病院、介護施設、訪問看護、クリニック |
| 完全日勤・生活リズム最優先 | クリニック、デイサービス、健診センター、企業健診 |
| 60代以降も長く細く働きたい | 介護施設、訪問看護の非常勤、健診、ナースセンター関連業務など |
| 若手育成やマネジメントで貢献したい | 病棟の教育担当・管理職、回復期・療養のリーダー職 |
急性期病院・総合病院で「働き方を調整する」
急性期病院・総合病院は、これまで培ってきた看護スキルをそのまま活かしやすい職場です。
重症患者や術後管理など、判断力・観察力が求められる場面が多く、50代でも即戦力として期待されます。
一方で、夜勤や急変対応、歩き回る業務が続くため、体力的な負担は大きめです。
役職・教育係として若手育成に関わる道もありますが、「どの部署で・どのくらい動くのか」を具体的に確認してから転職することが重要です。
急性期病院・総合病院に向いている人の特徴
急性期病院・総合病院に向いている人の特徴
・まだ体力はそこそこある
・今の病棟看護が好き・スキルを活かしたい
・給与水準はできるだけ落としたくない
急性期病院・総合病院のメリット
急性期病院・総合病院のメリット
・給与水準が比較的高い(夜勤手当を含めると他職種より高い傾向)
・スキル・経験を最大限に活かしやすい
・管理職、教育係、リーダー職などキャリアの延長線上で働ける
急性期病院・総合病院のデメリット
急性期病院・総合病院のデメリット
・夜勤、急変対応、走り回る業務など体力負担は大きい
・「50代でも若手並みに動ける人」を求められる部署もある
・シフトの自由度が低い職場だと、家庭や親の介護との両立がしづらい
生活リズムを整えたいならクリニック(外来)
クリニック(外来)は、日勤のみ・残業少なめの求人が多く、生活リズムを整えたい50代看護師に人気の職場です。
採血・点滴・診察介助・検査説明など、一定のパターン業務が中心で、慣れれば身体的負担は比較的軽くなります。
その一方で、受付や電話対応、レセプト補助など“看護以外の事務仕事”が発生することも珍しくありません。
小規模ゆえに人間関係や院長の方針の影響が大きいため、見学や口コミで雰囲気をチェックしておくと安心です。
クリニック(外来)はこんな人向き
クリニック(外来)はこんな人向き
・夜勤から卒業したい
・生活リズムを整えたい
・患者さんとじっくり関わるより、一定のパターン業務が合う
クリニック(外来)のメリット
クリニック(外来)のメリット
・基本は日勤のみで、生活リズムが整いやすい
・業務のパターンが決まりやすく、慣れれば身体的負担は比較的少なめ
・残業少なめのクリニックなら家事や趣味との両立もしやすい
クリニック(外来)のデメリット
クリニック(外来)のデメリット
・給与水準は病院より下がることが多い
・小規模ゆえに人間関係が合わないとつらい
・医師のスタイルに合わせる柔軟さが必要
時間をかけて患者さんと向き合いたいなら療養型病院・回復期リハビリ病棟
療養型病院や回復期リハビリ病棟は、急性期よりも患者の状態が安定していることが多く、時間をかけた観察やADL支援が中心になります。
「急変続きの緊張感はしんどいけれど、医療行為は続けたい」という50代に向きやすい領域です。
ただし、移乗・体位変換など介助業務が多い病棟では、腰や膝への負担が無視できません。
夜勤回数を減らせる職場もあるので、患者層・介助量・スタッフ数を具体的に確認してから応募することが失敗を防ぎます。
療養型病院・回復期リハビリ病棟に向いている人の特徴
療養型病院・回復期リハビリ病棟に向いている人の特徴
・急性期ほどのスピード感はきつい
・患者さんと長く関わりたい
・ある程度の医療行為は続けたい
療養型病院・回復期リハビリ病棟のメリット
療養型病院・回復期リハビリ病棟のメリット
・急性期と比べると、患者さんの状態が安定していることが多い スマイルナース
・「生活の質」を整えるケアが中心で、経験値を活かしやすい
・夜勤回数を抑えたシフト相談がしやすい施設もある
療養型病院・回復期リハビリ病棟のデメリット
療養型病院・回復期リハビリ病棟のデメリット
・ゆっくり見える一方で、慢性的な人手不足で実は忙しいことも多い
・介助業務が多い病棟では、腰や関節への負担が続く
・給与は急性期よりやや低めになるケースがある
ターミナルケアや看取りに興味がある方なら介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)
介護施設は、高齢者の日常生活を支える場で、バイタルチェックや服薬管理、健康相談など“生活に寄り添う看護”が中心になります。
夜勤なし・オンコールのみ・日勤パートなど柔軟な働き方が選べるため、60代以降まで長く働きたい50代看護師にとって現実的な選択肢です。
一方で、医療処置は比較的少なく、「病棟のような医療スキルを使う場面は減る」点には賛否があります。
介護スタッフとの連携が必須なので、チームワークの良し悪しも要チェックです。
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)に向いている人の特徴
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)に向いている人の特徴
・高齢者とじっくり関わるのが好き
・医療処置よりも生活支援・見守りを重視したい
・夜勤少なめ〜なしの職場を探したい
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)のメリット
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)のメリット
・夜勤なし、オンコールのみ、日勤のみなど働き方の選択肢が豊富
・介護スタッフと連携しながら、観察力やコミュニケーション力が活きる
・60代以降も続けている看護師が多く、長期的なキャリアを描きやすい
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)のデメリット
介護施設(特養・老健・有料・デイサービス)のデメリット
・医療処置は少なめで「看護スキルが落ちるのでは」と不安に感じる人も
・施設によってはオンコールの頻度が高く、精神的負担がかかる
・介護保険制度の理解など、新しい知識が必要
病院以外の看護にチャレンジしたいなら訪問看護ステーション
訪問看護は、利用者の自宅を訪問し、療養生活を支える在宅看護の仕事です。
病棟・外来・終末期などで積んできた経験がそのまま活かせるうえ、利用者や家族とじっくり関わりたい50代には大きなやりがいがあります。
ただし、1人で判断を求められる場面や、オンコール当番による夜間対応など、精神的な責任も小さくありません。
最初は同行訪問や研修がしっかりある事業所か、車・自転車移動の負担はどれくらいかなど、採用前の確認がとても重要です。
訪問看護ステーションに向いている人の特徴
訪問看護ステーションに向いている人の特徴
・自分の裁量を持って仕事がしたい
・経験を活かし、家族との関わりも含めて在宅を支えたい
・将来、非常勤や嘱託としても長く続けたい
訪問看護ステーションのメリット
訪問看護ステーションのメリット
・一人ひとりの利用者と深く関われる
・病棟、外来、終末期ケアなどこれまでの経験値が総合的に活きやすい
・週3〜4日勤務や短時間正職員など、柔軟な働き方ができる事業所も多い
訪問看護ステーションのデメリット
訪問看護ステーションのデメリット
・移動(自転車・車)が負担になる場合がある
・緊急対応のオンコール体制があるステーションでは、夜間の呼び出しリスク
・最初は「一人で判断する」ことにプレッシャーを感じやすい
単純作業や事務作業をこなすのが好きなら健診センター・企業の健康管理室
健診センターや企業の健康管理室は、採血・身体計測・問診・健康相談などが主な業務で、医療行為の内容は比較的限定的です。
多くが日勤のみ・土日休み・残業少なめの勤務形態で、体力への負担が少ないため、50代以降のセカンドキャリアとして人気が高い分野です。
一方、求人は少なく競争率も高いため、「健診経験」「採血スキル」「保健指導の経験」などをどこまでアピールできるかがポイントになります。
年収はやや抑えめな傾向がある点も踏まえて検討しましょう。
健診センター・企業の健康管理室に向いている人の特徴
健診センター・企業の健康管理室に向いている人の特徴
・日勤+土日休みなど、生活リズムを最優先したい
・採血・測定などルーティン業務が得意
・企業や学校など、医療機関以外のフィールドにも興味がある
健診センター・企業の健康管理室のメリット
健診センター・企業の健康管理室などのメリット
・日勤のみ、残業少なめで体力的な負担は比較的小さい
・暦どおりの休みを取りやすく家族行事と合わせやすい
・「第二のキャリア」として60代以降も非常勤で続ける人も多い
健診センター・企業の健康管理室のデメリット
健診センター・企業の健康管理室などのデメリット
・求人自体が少なめで、人気も高い
・病棟ほどの「ドラマチックなやりがい」を感じにくい人も
・採血スキルなど、求められる技術がピンポイントで高い職場もある
「自分にとってどこがいいか」を決める3つの軸

転職先を選ぶには、求人情報だけでなく「自分が何を大切にしたいか」を整理することが不可欠です。
本章では、体力・働き方・やりがいの3つの軸から、自分に合う職場を見極めるための考え方をまとめます。
体力・健康の軸
まず正直に向き合いたいのが自分の身体の状態です。
- 夜勤明けの回復に何日かかるか
- 腰や膝に持病はないか
- 走り回る仕事が「気合いで何とかなる」のか、「そろそろ限界」なのか
ここを曖昧にしたまま転職すると、「また同じような負担の職場を選んでしまう」リスクがあります。
お金・働き方の軸(正社員にこだわりすぎない)
50代向けの転職では、働き方や雇用形態に強くこだわりすぎないことが成功のポイントとされています。
- 「正社員じゃなきゃダメ」と決めつけない
- 週4常勤、短時間正職員、非常勤+ダブルワークなども視野に入れる
- 年収だけでなく、「手取り+生活費+老後の見通し」で考える
など、収入と健康・時間のバランスで考えると選択肢が広がります。
やりがい・キャリアの軸(プラチナナースという考え方)
「自分は何にやりがいを感じるのか」を整理することは、50代の転職で特に重要です。
たとえば、患者さんとじっくり向き合いたいのか、若手を育てたいのか、専門性を活かしたいのかによって、選ぶべき職場は大きく変わります。
50代は、経験も人生の厚みもある“ベテラン看護師”です。
その強みをどう活かしたいか考えることで、働き続けやすい職場が見つかりやすくなります。
「これまで大切にしてきたこと」と「これからやりたいこと」を一度書き出してみると、自分に合う方向性が自然と絞れていきます。
どこ経由で探す?50代看護師の転職ルート

転職活動は、どこで求人を探すかによって結果が大きく変わります。
本章では、ナースセンター、転職エージェント、直接応募など、50代に適した転職ルートの特徴と使い分け方を紹介します。
看護協会・自治体の「ナースセンター」
各都道府県には、看護協会などが運営するナースセンター(無料職業紹介所)があります。
- ブランク明けでも応募しやすい求人
- 50代以降も歓迎している施設
- 再就業支援研修
などを紹介してくれるケースが多く、公的な安心感と地域密着の情報が強みです。
看護師専門の転職エージェント・転職サイト
民間の看護師専門エージェントや転職サイトを使うと、非公開求人へのアクセスや面接対策、職場の内部情報(人間関係・残業実態など)を聞けたりと多くのメリットがあります。
1人で転職活動を進めるのは心配という方や初めての転職で不安という方に特におすすめです。
転職エージェントや求人サイトの使い方のコツ
・1社だけでなく、2〜3社+ナースセンターの組み合わせが安心
・「50代でも受け入れの多い求人を優先して紹介してほしい」と明確に伝える
・面談時に「体力面の不安」「家族・介護との両立条件」も正直に共有しておく
直接応募・知人紹介も侮れない
- これまでの勤務先の関連施設
- 医師や先輩からの紹介
- 地域の病院・施設のホームページを見て直接応募
などの信頼関係ベースの転職は50代にとって非常に心強いルートです。
特に小規模なクリニックや訪問看護ステーションは、「サイトには求人を出していないが、良い人がいれば採用したい」と考えていることもあります。
長年働いてきたツテで次の転職先を見つけるのも良いでしょう。
50代看護師が転職を成功させる5つのコツ
同じ50代でも、転職がうまくいく人とうまくいかない人では“準備と考え方”が大きく違います。
本章では、経験の棚卸し、条件の整理、キャリアプランの立て方、相談相手の選び方など、50代の転職成功率を高める具体的な方法を5つのポイントにまとめました。
実践しやすい内容ばかりなので、今日からすぐに活用できます。
まず「やめたい理由」と「これから大事にしたいもの」を書き出す
まず「やめたい理由」と「これから大事にしたいもの」を書き出しましょう。
例えば、
- 夜勤がつらい
- 人間関係をリセットしたい
- 親の介護に時間を使いたい
- この先も看護師として収入の柱を保ちたい
など、理由を言語化すると、「どこがいいか」の方向性が見えやすくなります。
経験・スキルを棚卸しし、「50代だからこその強み」を整理
50代看護師の強みとして以下の様な点が挙げられます。
- 経験や実績が豊富で信頼されやすい
- ライフステージの変動が少なく、退職リスクが低い
- まとめ役・教育係として活躍できる
これらを意識して自己PRや長所を記入するといいでしょう。
また、履歴書や面接では、
- 「何年どの領域で働いたか」
- 「後輩指導・委員会・リーダー経験」
- 「患者さんや家族からよく言われる自分の強み」
など、数字や具体例を交えてアピールできるよう準備しましょう。
条件を「絶対条件」と「相談OK条件」に分ける
50代の転職では、
- 絶対に譲れないもの(例:夜勤なし・土日どちらか休み など)
- 相談次第で動かせるもの(例:残業時間・シフトの入り方)
を分けておくと、エージェントやナースセンターも求人を提案しやすくなります。
先程言った通り、これらも言語化しておくといいでしょう。
60代以降までのキャリアプランをざっくり描いておく
50代は、セカンドキャリアの入り口でもあります。
- 55歳までに、もう一度やりたい領域・役割を決める
- 60歳以降は、非常勤・健診・訪問看護など、体力と相談しながら働く
- 年金・貯蓄とのバランスを考え、「何歳まで・どのくらいのペースで働くか」を決めておく
ざっくりでもいいので10年スパンでイメージしておくと、「今選ぶ転職先」の基準がはっきりします。
一人で抱え込まず、必ず第三者に相談する
- 看護協会・ナースセンターの相談窓口
- 看護師専門転職エージェントの担当者
- 信頼できる同僚・元上司
など、複数の第三者の意見を聞くことが、50代の転職ではとても大切です。
一人で考えていると、「50代だから無理だろう」と自分で可能性を狭めてしまったり、逆に「なんとかなる」と条件を詰め過ぎてしまうといった極端な判断になりがちです。
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・内部情報に基づくミスマッチ回避に強い
・連絡手段が柔軟(LINE可)で忙しくても進めやすい
まとめ
50代看護師の転職は、「年齢」よりも「自分が何を大切にしたいか」で最適な答えが変わります。
体力面の不安、収入を維持したい気持ち、夜勤を減らしたい希望、家族や介護との両立――そのどれを優先するかによって、選ぶべき職場は大きく異なります。
本記事で紹介した急性期・クリニック・介護施設・訪問看護・健診センターなどは、それぞれ働き方も負担もまったく違います。
まずは「今のまま続けられない理由」と「これからの10年で何を大事にしたいか」を整理し、ナースセンターや転職エージェントも活用しながら、自分に合う働き方を一緒に探していくことが大切です。
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